間に合うはずのない戦い

他の予備校で授業をしていた時に「これでは絶対間に合わない」と自分で

わかっていながら授業をしていたことがある。今では個人の願望に合わせて

限りなく、出来るだけの修正をその時に出来るだけやることにしている。

それは、「お客の困ったことを解決する」と言うのが最大の使命であること

に気づいたからに他ならない。でも、お客さんは自分で気づかない限り、

あるいは自分の力でその目標に到達する術を考案しない限り、近づくこと

はない。だから、皆さんが今座っている場所にいても近づくことはないと

言える。「だって目的地に行くバスに乗ってないんだから」、正直に言えば

そういうことになる。トップがそういう決断をしない限りこういう特別な

サービスは産まれない。特例は自分達に手がかかるし、損をするからだ。

熟練した詳しい指導者なら使う教材とその内容、そのスピードと量と時間

数を見てすぐに間に合うかどうかの判断は出来るはずだと思う。

それを言わないだけである。なぜならそれを言ってはいけないからだ。

「おーい、この授業スピードじゃ絶対に間に合わないぞ！」なんて言うか？

「おーい、この内容じゃ、君の受ける大学と全くマッチしてねーぞ！」

　なんて口が裂けても言うわけないだろ？

言うわけがないだろ？　言ったら即解雇だろう。この業界ってね、悪い

言い方をすればお客さんの無知を最大限に利用している業界とも言える。

本人も保護者も無知であれば当然のごとく流される。

全体を理解するまでに長期浪人生になってしまうことになる。だから、常

に「気づく能力」の大切さを何度も何度も言っている。

大事なことはアンケートの数字を上げることであり、平均を高く維持する

ことだけなんだ。皆さんがどうなろうと「知ったこっちゃない」と思う

人間だっているよ。だってアンケート数値が下がれば容赦なく担当授業を

降ろされるし、即切られることだってあるだろう。

そんな状況でそんな美しいことだけを考えてられるわけないだろ？

学校だってそうだろ？　手のかかる面倒くさい例外の生徒達は

手間がかかるし、時間も取られる。自分の負担も増えるし損だからだ。

全体の利益が大切なのに突出して対応の難しい問題を君だけのために

やるか？、当たり前に考えて気づけよ？

初めての人がやれば予習だけでも何日も徹夜が必要だぜ？、やる？

その分はタダだぜ？、「やるか、バカヤロー！」ってなるのが当然です。

「やるか、バカ！この忙しい時にお前だけのためにやってられるか？

　バカも休み休み言えって、お前だけが生徒じゃねーんだよ。こんな時期に

　こんな難しい問題やれっかよ？、やったこともねーよ。無理、無理」って

　秋以降はそう言われますよ。

「間に合わないとわかっているバスに乗っているのだからバスは遅れる。」

そのことに気づいておくべきだ。

間に合わないのだから、どうしようもない「あがき」をして終わるだけだ。

本番前の１週間位で「何とかして！」と言われても絶対的無理がある。

自分はもともと「間に合うバスに乗っていない」、「また来年、あるいはさ

来年以降に目的地に行くかも知れないバスに乗っている」

そのことに気づいたなら自分なりに手を打つべきだ。

各駅停車に乗っていることに気づいた方がいい。

後で違うバスに乗っていたことがわかると思うよ。わかる人はカレンダー

を逆算して見ただけですぐわかる。皆さんがわからないのはその逆算で

何をどれだけやっておかないとまずいと言うのが予測出来ないことにある。

初めての人に予測なんて出来るわけないだろ？　まだ、体感もしていない

のに。まず、相手がどんな人間かの予測もつかない。

相手は地区ではない、全国です。それを忘れないことです。

そして今、流され始めている皆さんは最悪のケースから逃げ切る準備を

すべきです。

それは毎年１０大学以上受けて１０年を超える。これだけで単なる受験

料だけで６００万です。そして２度と戻って来ない１０年という黄金の

「若さ」を失うこと。そして静かに居場所がなく世間から消えていくこと。

そういう人も今の皆さんと同じ時期があったという所からスタートして

いることを絶対に忘れるな！　１秒でも忘れるな！！

これを忘れた時にもう同じ道に足を入れていることに気づけ！！

これ位言ってもわからない人がいるから言いますよ。